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フィンランド オーロラ旅行の思い出 4日目(2002.12.28)

(サールセリカ オーロラ写真)

昨日は3時近くまでオーロラ観測をしていたので、 今日はまったりとゆっくり起床し、 朝食後、私達の宿泊したリエコンキエッピホテルから通りをはさんでお向かいにある ホリディ・クラブ・サールセリカのスパへと向かう。

このスパ(入場料12ユーロ)、更衣室が男女共用なので、 何度か水着に着替えたり脱いだりしなければならず(スパ内のサウナは裸が原則)、 結構面倒くさいかもしれない。 プールも子供なら楽しめるかもしれないがそれほどのものでもなく、 わざわざ行かずともリエコンキエッピのサウナで十分かなといった感じだ。

ついでにこのホテルにあるエステサロンで 泥パックを体験してみたのはいいけれど(12ユーロのところスパ利用割引で7ユーロ)、想像とあまりに違ってがっくり。 泥パックというからには泥を身体に塗ってマッサージとかしてくれるのかと思っていたら なんの事はない。 暖めたドロの上に紙シーツを敷いて、ヒーリング音楽を聴きながら その上で横になること20分、それで終了だった。 物価の高いフィンランドでやけにお安いと思っていたら これだけっだのね(T_T)。 ホカロンを背中に3個ぐらい貼って寝るのと似たようなもんだ。 やはりきちんとしたエステには80ユーロぐらいは出さねばならなかった(^_^;)。

夕飯はホリディ・クラブ・サールセリカの中の、「グクシ」というバーへ。 食べ物のメニューが少なかったため、昨夜にひき続き再びお酒とピザだ(^_^;)。 おいしいことはおいしいんだけれど、さすがに二連ちゃんでピザは飽きるな〜。

部屋の外の温度計は-28度 ↓
さて、今日も21時から再びオーロラ観測にレッツゴー。 私はその前からもちょこちょことホテルの外に出ては、 ホテルの裏手から、あるいは表通りから四方の空を仰ぎ見ていたのだが、 その間友人は寝ている・・・ そこまで苦労しては見たくないらしい。

「出かけるよ!」と言っても「眠い・・・22時からにしようよ・・・」 とのたまう。 今日は今のところオーロラは出現していないけれど、 オーロラっていつ出るかわからないんだよ! 見逃したら大ショックじゃないの?(きっと大ショックではないんだろうけどね(^^;) 。) オーロラ見るには努力と根性が必要なんだよ!

晴れているとなれば張っていないとおちつかない悲しい性の私(T_T)。 本日もレベル8だし、22時までなんて悠長に待ってはいられない、という事で、 「じゃ、私先にオーロラ観測小屋に行ってるから」 と、一人寂しく出かける事にする。 う〜、でも今日はこれまでで一番寒い。既に外気温は-28度。 しかしサールセリカの街中で、オーロラ出現率が高いと言われている 北方面が一番よく見える場所は、やはりオーロラ観測小屋周辺になる。行かねばなるまい!

ほとんど夢の中といった感じの友人は「後から行くから」と言ったが、 どうせ来ないに違いあるまい・・・ と思っていたら、23時過ぎになってやって来たのでびっくりした(^_^;)。

ところで、夜中に一人でホテルの裏手の人気のない場所や、 サールセリカの街を歩いていてちょっと疑問に思った事は、 「ここって安全なのかしら?」という事。 結局よくわからずじまいだったけれど、 元々女一人で来ている人も何人かいたし、 何か事件があったとは聞いた事がないので、 やっぱり安全という結論で良い・・・のかな?

観測小屋に着いたものの、昨日、一昨日のように始終オーロラが出ていた状態とはうって変わり、 今日はなかなかオーロラの出る気配がない。 レベルは8で、晴天となればオーロラ出現率は高いはずなのに、 あまりに出る気配がない上に寒さが厳しい為、 さすがに耐え切れなくなった私は、早々に観測小屋に逃げ込んだ。

この時間、観測しているのは10人ぐらいで、 観測小屋の中もいつになく少人数だ。やっぱり皆疲れてしまったのだろうか、 それともオーロラハンティングにでも参加しているのかな?
観測小屋で暖をとっていたら、 外に様子を見に出ていた人が「オーロラが出はじめましたよ」と教えに来てくれる。


本日のオーロラ(友人が撮った唯一1枚の写真)

見ると北の山の端に、横に長く広がるグリーンのカーテン状のオーロラが出ていた。 昨日とはまた違う、よく写真でみるイメージそのものの典型的な形のオーロラだ。
そしてもう一種類、特徴的なオーロラが出ていた。 それは山の端の下から空に向かって延びる何本もの光の線のようなオーロラだ。 まるで灯台の光のような、あるいは宇宙船が着陸した時に放つ光のようなそのオーロラは、 今にも光を撒き散らしそうに輝いていたので、かかたずを飲んで見守っていたのだが、 残念ながらその光がそれ以上発達する事はなかった。

その後、星空のみの静かな夜空をはさんで、 1時間おきぐらいに同じような感じで3度、オーロラが現れた。 今日のオーロラはすべて北方面の山の端からの出現だ。 一筋の雲の様な薄いグリーンのオーロラが、次第に色の濃さを増し、ゆっくりと動きはじめる。 左から右へ、カーテンのように揺らぎながら流れていき、そして消えていくのだ。 この三日間の中で一番静かに、そして上品に輝いていた今日のオーロラ。 特に昨日の動きの激しいオーロラとは対照的だった。

明日は天気がくずれるという話だったので、今日でオーロラは見納めになるだろう。 三日間、それぞれに違ったタイプのオーロラが観測できた今回の旅行は、私にとっては大収穫だった。 願わくば赤色系統のオーロラを見たかったが、その目標は達成できず、 次回に賭ける!と言いたいところだが、 オーロラ観測はめちゃくちゃ疲れるのでもう二度とやりたくない(^_^;)。 これが最後と心に決める。

これで見納めか・・・と思いながら、 名残おしく空を振り返りつつホテルにもどったのは夜中の2時だった。